いわき遠野和紙の製作工程

● 和紙の原料 三椏(みつまた)

 

 


● 和紙の原料 楮(こうぞ)

 


● トロロアオイ

 黄蜀葵(おうしょくき)とも呼ばれるアオイ科の一年草

紙を漉くとき、楮(こうぞ)にまぜて和紙を漉きやすくする。

根を乾燥させて使う。


● こうぞ切り

 鎌で伐採した楮(こうぞ)を、大型の「押し切り」で2尺5寸(約75cm)にそろえる。


○大型の押し切りで長さをそろえた楮

 乾燥しないようにシートをかけて保存する。


○ふかし  こうぞをふかす 

 「大がま」に楮の原木を30貫(約113kg)を入れ「木桶」をかぶせて楮をふかす。


 


○ ふかし終わった楮の束


○ こうぞはぎ

 蒸し終えた原木が冷えないうちに樹皮(黒皮)を引いて剥ぐ。


○ 黒皮

 


○ 黒皮の計量

 


○ 黒皮ほし

 腐敗しないように充分乾燥させる。

 

 


○ 白皮つくり 表皮とり(しょしとり)

 楮を「表皮とり台」の上にのせ「包丁」を使って黒皮の部分を取り除き白皮にする。


○ 寒気さらし

  白皮にしたものを寒気にさらす。
 白皮が凍り煮やすくなる。

 

 


○ 煮る前のこうぞ(白皮)

 


○ 煮る

 大がまにカセイソーダー(灰)を入れる。

 

 


○ 白皮を入れ柔らかくなるまで煮る。

 


 


○ ちり取り 水あらい

 白皮についているゴミや黒皮の残り等を手で取り除くとともに、アルカリ成分を洗い流す。

 

 


○ 打解(だかい)・叩解(こうかい)・紙うち

 「石台」の上にさらし紙をのせ「かしの棒」で打ち楮を繊維状にする。

 


○ うち紙

  打解した紙の元


○ 紙入れ

  紙うちの済んだ紙料(原料)を入れる。


○ 原料の攪拌

  「漉き船」の中へ紙料を入れ「カンマシ棒」でカクハンして溶解させる。

 


○ 原料の攪拌

  「マンガ」で前後にかき回し、繊維の配列を均一にする。

 


○ ネリを入れる。

   ネリ(トロロアオイ)を入れる。

 


○ 紙の漉きあげ

  「漉桁」に「す」をはさむ

 


 


○ 濡れ紙の重ね

  濡れ紙(クレカミ)を「押し板」の上に重ね「す」を持ち上げる。

 


 

 


 


○ 脱水 圧搾

 漉きあがった紙は、押し板にのせたまま上にも板をのせ「脱水機」で水を抜く。

 

 


○ 紙干し

 「干し板」に濡れ紙を貼って「刷毛」で掃きならす。

 

 


○ 天日乾燥

 天日で乾燥する。直射日光があるときは、5分っくらいで干しあがる。